金沢のソウルフード「ハントンライス」！現地のおすすめ店5選

【目次】金沢のソウルフード「ハントンライス」！現地のおすすめ店5選

ハントンライスとは

1. ハントンライスってどんな料理？

2. ハントンライスの発祥と歴史

3. 名前の謎

現地で食べたいハントンライスのおすすめ店

1. グリルオーツカ

2. 勝乃屋

3. ホーム くっくわかばやし

4. 洋食屋 RYO

5. NO SIDE（ノーサイド）

ハントンライスとは

テレビや雑誌、インターネットで紹介されたことから、ローカルなB級グルメから一躍全国へと名を馳せることになった「ハントンライス」。

今や「金沢カレー」や「金沢おでん」と共に、金沢を代表するソウルフードとなりました。

一見、どこにでもあるオムライスのようでありながら、お店の個性が際立つ料理と言えます。

まずは、とある洋食店から金沢市内に広まっていったハントンライスの魅力についてご紹介します。

1. ハントンライスってどんな料理？

ハントンライスの基本形は、ケチャップで味付けしたバターライスの上に薄焼き卵を乗せ、さらにお魚のフライとたっぷりのケチャップとタルタルソースをプラスしたひと皿です。

あえて基本形としてご紹介したのは、卵の下がケチャップライスではなく、白飯だったり炒飯だったりすることもあるためなんです。

また、フライも白身魚、まぐろエビなどの魚介類だけではなく、トンカツや鳥唐揚げを使うお店もあります。

つまり、「ハントンライス」というお料理に共通しているのは「薄焼き卵」「フライ」「タルタルソース」の3要素。

濃厚でボリューミーなメニューとして、根強い人気を誇っています。

2. ハントンライスの発祥と歴史

ハントンライスが産声を上げたのは、1960年代後半のこと。

今は無くなってしまった伝説のベーカリーショップ「ジャーマンベーカリー」の社長が、片町でレストランを開業する時、看板メニューとして考案したのがハントンライスだったそうです。

この新しい洋食は学生や若いビジネスパーソンの胃袋をしっかり掴み、ジャーマンベーカリーが誇る人気メニューの一つにまで成長。

やがてジャーマンベーカリーから独立した何人かのコックさんが、新店のメニューにハントンライスを加えていったことから、金沢市内の洋食店に広まっていきました。

そして現在では、加賀・能登エリアだけでなく富山県の一部にも提供するお店があるほどです。

どのお店もオリジナルな味付けを工夫しているので、名前が「ハントンライス」でもその中身は千差万別。

お店によっては「ハントン“風”ライス」というメニュー名で提供しています。

3. 名前の謎

「ハントンライス」という変わった名前の由来は諸説ありますが、ハンガリーの“ハン”と、フランス語でマグロを意味する“トン”から取ったと言われています。

名前にハンガリーが関係しているのは、考案当時のハントンライスに、ハンガリー料理によく使われるパプリカで色と香りをつけたバターライスを使っていたから。

また、 まぐろのフライにタルタルソースをかけて、パプリカや塩を振ったご飯とともに食べるハンガリーの家庭料理「ラントット・トンハル（rántott tonhal）」から取ったとも言われています。

ちなみに「トンハル」という単語の「トン」は、ハンガリー語でも「マグロ」を意味することから、これがハントンライスの由来になったのではないかと考えられているそうです。

現地で食べたいハントンライスのおすすめ店

ここからは、金沢に行ったらぜひ足を運んでほしい、ハントンライスを提供する名店をご紹介します。

1. グリルオーツカ

観光客で賑わう近江町市場から金沢で一番の繁華街・香林坊をぬける百万石通りから、ほんの少しはずれた静かな一画。

東急スクエアの裏手近くに佇む、ハントンライスが名物な老舗の洋食店です。

今や「ハントンライスといえばココ！」と名指しされる有名店ですが、その外観はとてもレトロでシック。

上部に白い看板がなければ見逃してしまいそうです。

お店に入るとすぐ目に入るのは、グルメレポーターのサインの数々。

テーブルにかけられた純白のクロスからは、古き良き洋食文化が伝わってきます。

1957年（昭和32年）創業から地元に愛されてきたこちらは、ランチタイムにも行列ができるほどの人気店です。

もしご希望のお席があれば、お早めのお出かけをおすすめします。

とろ〜り半熟卵にカリッとしたフライが絶妙

こちらのハントンライスの特徴は、とろっとした半熟卵とカリカリに揚がったフライの食感のコントラストがたまりません。

ライスにかぶせたトロトロの卵に揚げたてフライを乗せることで生まれた、食味の一体感が人気の秘密です。

たっぷりかかった自家製タルタルソースとケチャップが、少し濃いめのまったりとした味わいを醸し出しています。

また、ステンレスの大皿にこんもりと盛られて提供されてくるその姿は、丸くて立体的です。

バターライスにケチャップをからめたプレーンなケチャップライスが、卵3個分の半熟薄焼き卵に隠されています。

味のアクセントにもなっているフライは、「ハントン」の名前の由来にある「トン（まぐろ）」とエビが2つずつ。

その量は、メニューに「ボリュームがありますので、女性の方には小サイズがおすすめです」とあるように、かなりの量。

お値段は、小サイズ980円、普通サイズ1,030円（各税込）ですが「これでは足りない」という方にはプラス150円で大盛りもあります。

ちょっと豪華にエビフライだけのハントンライスがご希望なら、エビのみ4本乗せたエビハントンライス小サイズ1,030円、普通サイズ1,080円（各税込）もありますよ。

もう一つ、ぜひ味わいたいのが「クリームスープ」520円（税込）。

普通のポタージュのように目ますが、実はバターと小麦粉を魚介でとったスープ（フュメドポワソン）で伸ばした「ソース・ヴルーテ」を基本にした手間のかかるひと品です。

玉ねぎ、牛乳、クリームの甘味や旨味を加えたぽってりとしたスープからは、シェフの確かな腕前が感じられます。

歴史ある金沢の洋食店の味をぜひ一度お試しください。

2. 勝乃屋

金沢の台所・近江町市場の向かいにある、めいてつエムザ地下１階にある「ステーキとハントンライス」のお店です。

そもそも、めいてつエムザが庶民的なショッピングモールであるだけに、こちらのお店もとても気軽に入れる雰囲気。

可愛らしいオレンジ色のテーブル席は、片側ベンチシートで2人掛けが3卓、4人掛けが4卓あって、お友達とのお食事はもちろん小さなお子さん連れのファミリーでも便利に使えそう。

その他にカウンター席も7席あるので、おひとりさまやサクッとランチにも良いですね。

お昼は、ランチのお客さんで11時30分頃から賑わいます。

もしお昼に行かれるなら、11時の開店直後かランチの波が引いた13時30分ごろがおすすめ。

夜は特に混み合う時間はありませんが、閉店時間が21時と早いので少しゆとりを持ってお出かけください。

お好みで、ステーキもハンバーグも味わえるハントンライス

こちらの「金沢ハントンライス」1,210円（税込）は、薄焼卵の下に隠れたケチャップライスがパラパラしているのが一番の特徴。

ウチご飯ではどう作ってもしっとりどっしりしてしまうケチャップライスが、ぱらっとして軽めの食感に仕上がっているのでスイスイ入っていきます。

その代わりというわけではありませんが、上に乗っているエビフライとタルタルソースは存在感たっぷり。

細くてながーい姿に揚げたエビフライはサクサクで食べ応えがあり、タルタルソースと一緒にいただけばぐっとお味がアップします。

また、お口直しのサラダも付いているので、お得感もありますよ。

オリジナルメニューの「ステーキハントン」1,650円（税込）は、見た目はオムライスの上にステーキが乗っているもの。

でも、卵の下のライスは、香り高く炒めたガーリックライスなんです。

そして、ロースかヒレから選べるステーキは、焼き具合がとても上手で柔らかい上にとってもジューシー。

何もオーダーしなくても、一番美味しくいただけるミディアムレアでサーブしてくれます。

他にもハントンライスの種類は、通年メニューだけでも「トンカツハントン（福井ボルガライス風）」「白エビハントン」各1,210円、「ハンバーグハントン（チーズハンバーグ）」1,650円（各税込）が。

季節限定なら、夏季のみ提供の「鰻ハントン」、冬季メニューの「牡蠣ハントン」各1,650円（税込）も味わえます。

金沢に行くたびにぜひ寄ってみたいレストランです。

3. ホーム くっくわかばやし

こちらの場所は鱗町交差点近く、本多通り沿いの犀桜小学校の並び。

お肉屋さんが経営する、肉料理がお得意の洋食店です。

外観はちょっと年季を感じるものの、ホワイトの壁にローズピンクとペパーミントグリーンの配色がとても可愛らしい感じ。

外に出されているショーケースの中のサンプルもキレイで、清潔さが漂います。

店内には、長いカウンター7席と小上がりになっている4人用テーブル席が4卓。

洋食店といえど街のお肉屋さんが開いたお店なので、良い意味でとても大衆的です。

店名に「ホーム」と付くだけにまったりできて、つい長居してしまいそうです。

驚くほどのお安さなのに、とびきり の美味しさで人気

お店の外観のように可愛らしい盛り付けが魅力的な「ハントンライス」は、なんと800円（税込）のお安さ！

でも、量はどちらかといえば男性向きかも？というほど、ガッツリいただけるボリュームです。

こちらのライスはマッシュルームや玉ねぎなどがどっさり入った、ケチャップ味のチキンライス。

その上に薄焼き卵と白身魚のフライ、何故かウィンナーソーセージときゅうりが添えられ、たっぷりのタルタルソースがかけられています。

外はカリッと中はふわふわの白身魚のフライに、お店のオリジナルタルタルソースをつけていただく幸せ。

これにお新香とお味噌汁が付いてくるので、運動系男子でもお腹がいっぱいになるはずですよ。

「ハントンライス」には、他にバリエーションが2種類あります。

まず1つは厚めのトンカツを乗せた「トンカツハントンライス」900円（税込）。

カリッとした衣に包まれたジューシーで柔らかいトンカツは、お肉をよく知る肉屋さんならではです。

また、エビフライを乗せた「エビフライハントンライス」750円（税込）も常連さんの御用達メニュー。

とにかくエビが大きいので、贅沢をした気分になれること請け合いです。

ライスはどちらも普通のハントンライス同様、ハムや玉ねぎなどがどっさり入っているケチャップ味のチキンライスです。

「ハントンライス」のライスはトンカツ乗せもエビ乗せも、ハムや玉ねぎなどがどっさり入っているケチャップ味のチキンライス。

そのチキンライスをスパゲティに変えた「ハントンスパゲティ」900円（税込）も、一度はいただいてみたいオリジナルな名物です。

4. 洋食屋 RYO【閉店】

香林坊東急スクエアの裏手を流れる鞍月用水沿いの、せせらぎ通りにあるちょっと高級な洋食店です。

ダークブラウンを基調にしたエントランスにかかる白い暖簾が、こちらがレストランではなく「洋食店」であることを主張。

穏やかな中にも凛とした雰囲気を感じさせます。

シックで落ち着いた店内は、長く延びるカウンター席が中心。

ライブ感も楽しめるオープンキッチン前のカウンターに7席と、2人掛けテーブル、4人掛けテーブルが各1卓づつという、シェフの目の届く大きさです。

こじんまりとしたお店なのでランチタイムは少し混みますが、ディナータイムは静かでゆったりできそう。

おひとりさまからグルメな女子会＆マダム会にもおすすめです。

正統派洋食店が作る風味絶佳な「ハントンライス」

バター香るケチャップライスの上には、トロ〜リふわっふわの卵。

お約束のエビフライと白身魚のフライはカリッと揚げたて、自家製タルタルソースをかけて提供しています。

そしてこちらの「ハントンライス」で注目すべきは、カボチャなどのお野菜にスパゲティを添えて、ワンプレートの本格洋食風に仕上がっていること。

往年の元祖スタイルを踏襲して、銀皿でサーブされるのも素敵です。

飲めばほっこりできるお味噌汁もついて1,500円（税込）というお値段は、そのお味を考えれば決して高くないと言えますね。

金沢でお店を開いて50年以上のシェフが作るおすすめのお料理は、まだまだたくさんあります。

カレーや手ごねハンバーグやクリームコロッケ、大エビフライ…

どれも美味しそうでなかなか決められない方は、2〜3種類のお料理を一度にいただける定食をオーダーしてみてはいかがでしょうか。

11種類もある定食の中で特に人気があるのは、注文が入ってからシェフが一つひとつ作る、自慢の手ごねハンバーグが入ったプレート。

食べ応えのある180グラムのハンバーグに目玉焼きが乗った「RYO定食 A」1,280円や、150グラムのハンバーグ＋大エビフライが楽しめる「RYO定食 B」1,480円（各税込）は男性にもちょうど良いボリュームです。

ガッツリ派には、「RYO定食 B」に蟹クリームコロッケが付いた「RYO定食 C」1,680円、150グラムのハンバーグにチキンステーキとポークグリルをセットした「ミックスグルル定食」1,500円（各税込）というメニューもあります。

もしお持ち帰りをご希望なら「牛挽肉入り洋食屋さんコロッケ（2個）500円、「カレールー（140グラム）480円（各税込）など単品料理他、お店のメニューそのままをお弁当にしてテイクアウトが可能です。

引き取り時間の30分前までに予約をすればOKなので、ぜひご利用ください。

5. NO SIDE（ノーサイド）

金沢駅近くのホテル日航金沢の裏通りにある、隠れ家のようなカフェダイニングです。

古民家をリノベーションしたこちらは、金沢の街に溶け込むとてもシックな外観。

シンプルで落ち着いた内装の店内は1階と2階に分かれ、それぞれ客席を設けています。

1階は、オープンキッチン前のカウンターに4席と、2人掛けと片側ベンチシートの5人掛けテーブルがそれぞれ1卓ずつ。

おひとりさまや小グループにぴったりです。

また、2階フロアには3人掛けテーブルが2卓、4人掛けテーブルが1卓、大きな窓のある2人用半個室も用意されています。

2階は8〜12人で貸切も可能なので、コンパやミニパーティー、女子会にぜひどうぞ。

5種類から選べるトッピングが楽しい・美味しい名物料理

こちらの人気No.1のお料理は、何といっても「ハントンライス」！

ほんの少し薄味のケチャップライスをしっかり焼いた卵で包んでいます。

揚げ物のトッピングがなくてもこれだけでお腹いっぱいになりそうな、ボリューム満点のひと皿です。

お値段はトッピングによって異なりますが「白身フライ」のハントンライスを選べば各950円（税込）。

大きな「エビフライ」か「トンカツ」を乗せるなら、各1,000円（税込）で楽しめます。

どれもボリューミーで満腹間違いなしですが、特にトンカツのトッピングは1枚丸ごと乗せるので結構ハード。

白身魚のトッピングが一番ライトな感覚でいただけますよ。

実は親子二代で守り続けてきたこちらのカフェダイニングは、きちんと作り込んだお料理も得意。

洋食屋の定番「オムライス」850円（税込）も、まろやかデミソース・お約束のケチャップ・一手間加えたケチャマヨからソースを選ぶことができます。

もちろん、コクを大切にした「金沢カレー」だって見逃せません。

香り高く濃厚なカレールウにカツをトッピング、付け合わせにはキャベツの千切りが添えられるスタイルの「金沢カレー」も、こちらではトッピングが選べます。

種類はハントンライスと同じで、「白身フライ」「鳥の唐揚げ」「カキフライ」は各850円（税込）。

「エビフライ」「トンカツ」なら、各950円で堪能できます。

ぜひトッピングの変化でバリエーションを楽しめる金沢カレーもお召し上がりください。

金沢のご当地グルメとして、マスコミが度々紹介。

すっかり有名になった「ハントンライス」は金沢市だけではなく、県内の穴水市や七尾市にとどまらず富山県の一部でもいただけるお店があるほどです。

提供するお店によって様々なバリエーションがあるので「ハントンライス」の食べ比べもぜひ楽しんでください。