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レバークネーデル・ズッペ(Leberknödelsuppe)
シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ(Schwarzwälder Kirschtorte)
ヨーロッパの北部に位置するドイツ。
冷涼な気候で食材に乏しかったため、保存食が発達しているのがドイツ料理の大きな特徴です。
代表的なものがヴルスト(Wurst)と呼ばれるソーセージやシンケン(Schinke)と呼ばれるハムなどの加工肉類。
ドイツの食肉加工の歴史はなんと1000年以上に及び、現在でも1700種類以上ものハム・ソーセージ類が作られているようです。
また、ドイツ人の食生活において欠かせないのが、じゃがいも料理。
大航海時代に南米からもたらされたじゃがいもは、冷涼な気候でもよく育ち、保存がきくことからも重宝され、ドイツの民を何度も飢饉から救いました。
じゃがいもは、Kartoffelsalat カルトッフェルザラート(ポテトサラダ)、Pommes ポメス(フライドポテト)、Kartoffelknödel カルトッフェルクヌーデル(じゃがいももち)、Kartoffelpüree カルトッフェルピュレー(マッシュドポテト)などに加工され、食事の付け合わせとして重要な役割を担っています。
肉料理が食の中心のドイツですが、北海やバルト海に面したドイツ北部では、うなぎやニシン、サーモンなどの魚も食べられています。
ドイツではきちんと調理された「温かい食事」を取るのは基本的に一日一回。
昼食に温かい食事をとるのが伝統的なスタイルです。
朝食と夕食にはパン、シリアル、ソーセージ、ハム、チーズ、サラダなど火を使わずに準備出来るものを並べ、簡単に済ませます。
夜にはゆっくり美味しいものを食べたい、という日本の文化とは逆ですね。
ドイツ語でスープのことをズッペ(Suppe)と言います。
ドイツのスープは量が多いので、小食の方ならスープとパンでお腹いっぱいになってしまうほど。
注文の前に必ずサイズの確認をしましょう。
マウルタッシェンはドイツ南部、シュヴァーベン地方の郷土料理です。
パスタ生地の中にひき肉、玉ねぎ、ほうれん草などを詰めた大きめのラビオリのようなものを、透き通ったスープに浮かべて頂きます。
かつて、宗教上の理由で肉類を食べることはできなかった金曜日。
どうしても肉を食べたかった修行僧が、パスタの中に肉を隠して「これなら神様にも見えないだろう」としたことが、マウルタッシェンの始まりだと言われています。
レバークネーデル・ズッペは大きなレバー団子が入ったスープ。
もともとはバイエルン地方の料理で、現在ではドイツ全土や周辺のオーストリア、チェコなどでも広く食べられています。
すっきりしたスープにレバーのコクが合わさり、レバー好きの方にはおすすめできる一品です。
牛肉、玉ねぎ、じゃがいも等を煮込んだトマトベースのスープです。
パプリカ、キャラウェイ、マジョラムがたっぷりと入り、少しスパイシーな味わいです。
もともとはハンガリーの名物料理ですが、オーストリア・ハンガリー帝国という歴史的背景もあって、ドイツ語圏の国でよく見かけるスープとなっています。
ドイツは肉料理中心の国で、ドイツ人は一人当たり年間61kgもの肉を消費しているそう。
牛肉はリント(Rind)、豚肉はシュヴァイン(Schwein)、鶏肉はフーン(Huhn)と呼ばれていて、最も頻繁に食べられているのが豚肉です。
仔牛肉を薄くたたいて伸ばし、小麦粉、卵、パン粉の衣をつけ、ラードでさくっと揚げ焼きにしたものです。
レモンやじゃがいもを添えて頂くのが一般的で、大人から子供まで、世代を問わず大人気のメニューです。
お皿一杯に広がったお肉の大きさに驚きますが、肉は薄いので意外とペロリと食べられてしまいますよ。
アイスバインはベルリン名物の煮込み料理です。
塩漬けにした豚すね肉をセロリやたまねぎなどの香味野菜、クローブなどの香辛料と一緒に長時間煮込んで作ります。
旨味が凝縮された塩漬け豚のほろほろの食感が堪らない一品です。
ビールのお供にぜひどうぞ。
ドイツ料理の代名詞と言えばソーセージではないでしょうか。
ドイツではソーセージは「ヴルスト(Wurst)」と呼ばれ、地方ごとに、材料や製法が異なる様々な種類のものが存在しています。
街のいたるところにインビスという軽食スタンドがありますので、ハイレベルなソーセージの食べ比べをしてみてください。
仔牛肉にレモンやハーブで味付けした、「白いソーセージ」という意味のミュンヘン名物のソーセージです。
傷みやすいため、伝統的に午前中に食べるべきものだとされています。
食感はふわふわとしており、ズーサーゼンフ(Süßer Senf)という甘いマスタードが良く合います。
ベルリン名物のカリーヴルストは、焼きソーセージにカレー粉とケチャップをかけた食べ物。
少しジャンクな癖になる味わいで、インビスの人気者です。
にんにくやハーブを練りこんだテューリンゲン地方のソーセージで、ドイツの食べ歩きグルメの定番中の定番。
名前の通り、テューリンゲン地方発祥のソーセージで、炭火でぱりっと焼いて頂きます。
焼きたてソーセージをブロートヒェンという小さなパンに挟んで食べるのがドイツ流です。
ニュルンベルク名物のマジョラムの香りが効いた、小指サイズのソーセージです。
強めのハーブが癖になる、ドイツでも人気のソーセージの一つです。
小さいので10本くらいはペロリと食べられてしまいますよ。
伝統的に、保存のきくじゃがいもや酢漬けにして保存性を高めた野菜を食べることの多かったドイツ。
最近では健康志向の高まりにより、ベジタリアン向けのメニューを扱うお店も増えてきています。
ドイツ料理の付け合わせの定番、ザワークラウト。
キャベツの酢漬けと言われていますが、酢は使用せず、キャベツを乳酸発酵させて作ります。
肉料理やソーセージなどあらゆる料理に添えられ、口直しにぴったりです。
ドイツの春の風物詩といえば「シュパーゲル(白アスパラ)」、と言われるほどドイツ人に愛されている食べ物です。
4月半ば~6月中旬が旬で、シーズン中は多くのレストランで特別メニューが供されます。
シュパーゲルクレーメズッペ Spargelcremesuppe(白アスパラのクリームスープ)やシュパーゲル ミット ホランデーゼゾーゼ Spargel mit Hollandaisesauce(白アスパラのオランデーズソースがけ)が人気です。
ドイツは日本と比べて外食は少し高め。
ランチで5~15ユーロ、ディナーなら10~30ユーロ程度が一般的で、更に10%のチップも必要です。
そんなドイツでの強い味方が、屋台グルメやファストフード。
ソーセージの屋台以外にも、美味しい食べ物が沢山あるのでご紹介します。
日本でもおなじみ、スパイシーなお肉が堪らないドネルケバブ。
ケバブというとトルコ料理のイメージですが、ドイツにはトルコ系移民が数多く住み、その影響でベルリンだけでも1000店以上の店舗があるそうです。
ドイツのケバブは日本のものに比べて、野菜もお肉も沢山入りボリュームたっぷり。
ドイツ人に愛されるお手軽グルメをぜひ体験してみてください。
イスラエル、エジプト、イランをはじめとする中東地域の国民食であるファラフェル。
ひよこ豆を香辛料で味付けして揚げたコロッケで、一切肉を使用しないことから、ベジタリアンにも人気のメニューです。
ドイツではケバブと同様、ファラフェルを野菜と一緒にピタパンに挟んで食べます。
こちらもボリュームたっぷりなので、お腹の空いている時におすすめです。
ノルトゼーはドイツを代表する魚介類専門のファストフード店です。
肉料理の多いドイツで、手軽に魚介類を食べられるお店として人気を博しています。
サーモンのグリルやロブスターなどのイートイン向けメニューから、サーモンフライやニシンの酢漬けのサンドイッチ、更に寿司まで、幅広い魚介類のメニューが揃うノルトゼー。
ガラス越しに商品を眺めるだけでも楽しいお店なので、是非足を運んでみてください。
ドイツはパン文化が非常に発達した国であり、作られているパンの種類は1500種以上と言われています。
ここではよく見かける、代表的なパンをご紹介します。
ドイツ語でパンはブロート(Brot)、ヒェン(chen)は「小さい・かわいい」というイメージを持つ接尾語。
ブロートヒェンは「小さいパン」という意味の手のひらサイズのパンです。
何もついていないものから、かぼちゃの種やけしの実がトッピングされたものまで種類は多種多様。
チーズやハムを挟んでサンドイッチにしたり、焼き立てのソーセージを挟んでもらったり、ドイツ人の生活に欠かせないパンです。
プレッツェルというとお菓子のようなイメージがありますが、ドイツのプレッツェルはもっちりとした食感が特徴で、お菓子のプレッツェルとは大きく異なります。
小麦とイーストで作った生地を水酸化ナトリウム水溶液に漬けることで、独特の食感と色味を生み出しています。
表面にまぶした岩塩の塩気がビールと良く合う、ドイツらしさ溢れるおつまみです。
ドイツのお菓子は隣国のフランスやオーストリアほど繊細ではありませんが、素材の味を生かした素朴な味わいが特徴です。
コンディトライ(Konditorei)と呼ばれるケーキ屋さんやカフェに、是非足を運んでみてください。
アプフェルシュトゥルーデルはオーストリア発祥のお菓子ですが、ドイツのケーキ屋さん(Konditorei)でもよく見かけます。
新聞紙の文字が透けて読めるほどに薄く伸ばした生地で、りんごのフィリングを包み、粉砂糖をまぶします。
見た目のボリュームはありますが、りんごのフィリングが甘すぎず素朴な味わいなので、意外とさっぱりした口当たり。
お店ではたっぷりの生クリームを添えて提供されます。
シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテは、「黒い森のさくらんぼケーキ」を意味するシュヴァルツヴァルト地方の名物ケーキ。
キルシュヴァッサー(さくらんぼから作る蒸留酒)をたっぷりしみ込ませたココア風味のスポンジに、生クリームとさくらんぼを挟み込み、表面には削ったチョコレートがまぶされています。
ココア風味の生地と甘酸っぱいさくらんぼが良く合う、ちょっと大人な味わいが魅力です。
ドレスデン発祥のドイツのクリスマスを代表するお菓子、シュトレン。
バターや牛乳をたっぷり用いた生地に、ブランデー漬けのドライフルーツが練りこまれ、表面には粉砂糖でコーティングがされています。
これを待降節の間、薄くスライスして少しずつ食べ、熟成による味の変化を楽しみます。
日本でも人気のシュトレンですが、ぜひ本場の味を味わってみてはいかがでしょうか。
ドイツの飲み物と言えばビールですが、お酒を飲まない人に好まれる飲み物としてアプフェルショーレがあります。
ドイツビールの世界は奥深いので、ここでは簡単にご紹介します。
ドイツには1516年に制定されたビール純粋令という法律があり、現在でも「ビールは、麦芽・ホップ・水・酵母のみを原料とする」という条文に則ったビール造りが行われています。
発酵の仕方等の違いにより、ピルスナー、へレス、ドゥンケル、ラオホ、ヴァイツェン等様々な種類のビールがありますが、特におすすめなのが小麦を使って作られるヴァイツェン。
苦味が少なく、バナナのようなフルーティーな香りが魅力的です。
また、ドイツではフレーバー付きビールも隠れた人気。
甘味があるので好みは分かれますが、レモン、りんご、バナナ、カシス、オレンジなどのフレーバーが揃います。
驚くべきことに、ドイツのビールはミネラルウォーターよりも安いので、是非いろんな種類のビールを楽しんでみてください。
アプフェルショーレは、りんごジュースを炭酸水で割った飲み物です。
りんごジュースを割る、と聞くと味が薄まってしまうのではないかと心配になりますが、意外と爽やかな飲み口でどんな食事にも合います。
ちなみに、ワインを炭酸水で割ったヴァインショーレ(Weinschorle)も、お酒が弱い方にはおすすめですよ。
現地にいったら是非食べてみたい、ドイツのおすすめグルメをご紹介しました。
特に本場のソーセージは常識を覆すレベルの美味しさなので、ビールを片手にぜひ食べ比べをしてみてくださいね!