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外食チェーン・「リンガーハット」の看板メニューである「長崎ちゃんぽん」。
同店舗が全国展開していることもあり、長崎のグルメと聞いて、真っ先に名前が挙がる料理だと思います。
もちもちの太麺に、海鮮や野菜たっぷりの具材、濃厚な白いスープ…想像しただけで頬が緩んできますね。
ちゃんぽんの歴史は明治時代中期、長崎市にある中華料理店からはじまりました。
市内の中華料理店・「四海樓」の初代店主だった陳平順さんが、当時の長崎に多く住んでいた中国人留学生や華僑仲間に、祖国の料理を提供するために考案したといわれています。
陳さんの故郷は福建省、福建料理の「湯肉絲麺」という麺料理を日本風にアレンジしたものでした。
もともとの湯肉絲麺は豚肉や椎茸、ねぎなどを入れたあっさりしたスープでしたが、栄養価の高い具材をたっぷり加え、スープの味付けも濃いめに変更したものです。
「支那饂飩」と名付けられた料理は、たちまち評判となり、やがてちゃんぽんの名前で定着することになりました。
ちゃんぽんの名前の由来は諸説存在します。
福建語の挨拶である「吃飯了(ご飯食べたか?)」が元になったとか、華僑の言葉「チャポン」であるとかいわれますが、はっきりしません。
後者については、いろいろなお酒を混ざて呑む表現にも使われており、沖縄料理の「チャンプルー」の語源でもあります。
いずれにしても明治後期には「ちゃんぽん」として知られた料理になり、長崎から九州を中心に全国に広まっていきました。
そんな経緯があって日本中で食べられるちゃんぽんですが、長崎に行ったら本場の味を楽しみたいものですね。
長崎にはちゃんぽんの名店が揃っていますが、発祥の店で伝説の味に舌鼓を打ってみましょう。
四海樓の歴史は、明治25年に初代店主となる陳平順さんが、こうもり傘一本だけで中国・福建省から来日したことがらはじまります。
紆余曲折のすえ、ちゃんぽんを考案したことは既にご紹介した通りですが、陳さんは娘さんから商標登録するよう勧められたにもかかわらず、敢えてしなかったそうです。
現在も営業する本社店舗は、お店というより中国の高級ホテルといった佇まいがあります。
この建物の2階部分は「ちゃんぽんミュージアム」となっており、ちゃんぽんに関する資料を見学しながら、その歴史を学ぶことができます。
ちゃんぽんのルーツである四海樓の「長崎ちゃんぽん」は、創業時から変わらない製造方法で作られています。
鶏ガラと豚骨で取った秘伝のスープは2~3時間たっぷり煮込んで濃厚な味。
麺は通常のラーメンで使用される「かんすい」ではなく、福建省の麺を起源にもつ唐灰汁(炭酸ナトリウム約90%)を使用し、独特の強いコシが魅力的です。
長崎近海で獲れる小エビやイカ、蒲鉾など海産物や野菜をたっぷりと使用した具材もボリューム満点!
ちゃんぽんを知り尽くした絶品の味を満喫できます。
住所 : 長崎県長崎市松が枝町4-5
マップ: Googleマップ
アクセス : 崎電気軌道(蛍茶屋-石橋)大浦海岸通駅 徒歩3分
電話番号 : 095-822-1296
定休日 : 不定休・年末年始
営業時間 : 11:30~15:00/17:00~21:00
予算 :1,000〜2,000円
予約サイト・口コミ・クーポン : 食べログ
ちゃんぽんと並んで、長崎を代表するグルメに「皿うどん」があります。
こちらも外食チェーンの看板メニューとして、知らない人がいないほど有名ですね。
パリパリに揚げた細麺に、アツアツのあんかけをかけたスタイルで知られていますが、実は長崎には「太麺」タイプもあったりします。
明治以降に登場した料理で、実はこちらもちゃんぽんを世に送り出した「四海樓」店主・陳平順さんが考え出したものです。
このことから、ちゃんぽんと皿うどんは兄弟のような関係にあります。
皿うどんのルーツは、中国料理の「炒肉絲麺(ちゃあにいしいめん)」という焼きそばの一種です。
炒肉絲麺は本来細切りの肉と麺を炒めた料理ですが、皿うどんは「汁がないちゃんぽん」といったイメージがあります。
一説によるとちゃんぽんの出前用として考えられたもので、汁がこぼれないよう焼きそばタイプにアレンジしたといわれています。
そのため、四海樓で提供されている皿うどんは、海鮮や野菜、豚肉などちゃんぽんの具材をあんかけしたものが使用されています。
うどんと名乗っているけれど、うどんの麺を使っていない…けれどもうどん状の麺が皿に盛られているから「皿うどん」です。
長崎には太麺タイプの皿うどんがあるとお伝えしましたが、発祥のお店・四海樓の皿うどんは太麺タイプが人気です。
モチモチした食感の「海鮮やきそば」といったイメージが適当で、スタンダードな細麺タイプと共に長崎県下で広く提供されています。
長崎市内では細麺が主流で、佐世保市など一部では太麺が人気のようです。
お店によってどちらのタイプか異なるので、お好みの方、あるいは両方食べてみて味比べしてみましょう。
長崎中華街で60年以上にわたって愛されている名店です。
「父の味、母の真心」をモットーに、親しみのある絶品料理を提供しています。
何といっても、お店のイメージソングを地元出身のさだまさしさんが作詞・作曲しているほどなので、いかに人気のあるお店かわかりますね。
フカヒレを贅沢にあしらった「特上ちゃんぽん」など、ちゃんぽんの名店としても有名ですが、皿うどんもまた大人気です。
太麺と細麺の2種類があり、どちらか好きな方を選べることも嬉しいところ。
細麺は油であげたパリパリの麺に、鳥ガラベースであんかけたっぷりの具がかかっています。
また、太麺はちゃんぽんのスープと醤油をベースにした濃いめの味付けで、麺のモチモチ食感が魅力的です。
さらに、具材によって「特上皿うどん」「上皿うどん」、ノーマルな「皿うどん」に分かれます。
特上はちゃんぽんと同じく、フカヒレや肉だんご、ナマコまで入った豪華版。
上皿うどんは特大の肉団子がトッピングされています。
皿うどんの奥の深さを実感できる名店です。
住所 : 長崎県長崎市新地町12-2
マップ: Googleマップ
アクセス : 築町電停から徒歩2分
電話番号 : 095-821-3735
定休日 : 不定休
営業時間 : 11:00~21:00
予算 : 特上皿うどん(1500円)上皿うどん(1000円)皿うどん(800円)
公式サイト: 江山楼
豚カツとピラフ、ナポリタンが一つのお皿に盛られた料理で、いわば大人の「お子様ランチ」ともいえるトルコライス。
1950年代の長崎発祥とされ、長崎市内では最もポピュラーなグルメのひとつです。
知名度の高いグルメにもかかわらず、その発祥の経緯や名前の由来などはっきりしたことがわかっておりません。
トルコ共和国とは直接の関係がなく、トルコ料理のレパートリーにもこのタイプの料理は存在しないのです。
その証拠として、イスラム教徒が多数を占めるトルコでは、豚カツを食べる習慣は存在しません。
トルコライスの名前の由来については諸説あります。
例えば
他にも、もっともらしい説がたくさん存在して、どれが本当なのかわかりません。
このように謎が多いトルコライスですが、昭和40年代には長崎のご当地グルメとしてすっかり定着していたようです。
お店によって趣が異なるトルコライスが提供されているので、食べ歩いてみるのも楽しいでしょう。
ちなみに東京や神奈川、関西にも長崎とは異なる具材を使用したトルコライスがあり、こちらの起源もはっきりしません。
※合わせて読みたい: 東京でトルコライスが楽しめるお店10選!長崎のご当地グルメを東京でも堪能しよう♪
1973年創業のレストランで、さまざまなトルコライスが食べられるお店として人気があります。
もともとは長崎初のサラダ専門店だったそうですが、今やすっかりトルコライス専門店!
なんと180種類以上のトルコライス・メニューを提供しているというから驚きです。
定番の枠にこだわらず、ライス、スパゲティ、揚げものから自由度の高いメニューを選択することができます。
ライスの味は、カレー、ドライカレー、ピラフなど数種、それに唐揚げやチキンカツ、コロッケなどお好みのものを足していくスタイルです。
組み合わせの数は膨大で、その結果186種類ものメニューに辿り着くことになりました。
メニュ―には番号が振り分けられており、「#301」など番号で注文する方法を採用しています。
住所 : 長崎県長崎市万屋町4-11 今村ビル2F
マップ: Googleマップ
アクセス : 長崎電気軌道(蛍茶屋-石橋)めがね橋駅 徒歩3分
電話番号 : 095-824-0276
定休日 : 木曜日、金曜日
営業時間 :
【月〜水】11:00~20:40
【土・日】11:00〜16:00
予算 : 1,000〜2,000円
予約サイト・口コミ・クーポン : 食べログ
レモンステーキは、薄切りにした牛肉を鉄板で焼き、特製のレモンソースをかけて食べる料理です。
佐世保市を代表するご当地グルメとして注目を浴びています。
佐世保はかつて海軍の軍港として栄えた街で、今でも海上自衛隊や在日米軍の基地が存在します。
米国海軍の軍人が好んだステーキを、日本風にアレンジしたステーキが誕生したのは戦後まもない頃のことです。
レモンステーキが本格的に登場したのは昭和30年代の頃。
佐世保市内にある「レストラン・門」にて修業していた東島さん兄弟が考案しました。
東島さん兄弟はその後独立、やがて同レストランで修業していたシェフ達も独立して自身のお店を持つようになって、佐世保一帯に広がったそうです。
レモンステーキで使う牛肉は厚切り肉ではなく、薄くスライスしたもの。
鉄板で焼いたステーキと、レモン風味の醤油ベースソースとの相性は抜群で、柑橘系の爽やかな清涼感がやみつきになります。
ご飯に巻いて食べるレモンステーキの味も格別で、箸が止まらなくなる逸品です。
レモンステーキを考案した東島洋さんが、昭和61年に創業したお店です。
現在は洋さんの息子さん兄弟がお店を切り盛りし、先代からの味を伝えています。
薄切りとはいえ、140gのお肉は食べ応え充分で、比較的リーズナブルな価格で食べられるのも嬉しいところです。
このお店のもうひとつの看板メニューは、ビーフシチュー。
軍港・佐世保と縁が深い東郷平八郎元帥が広めたもので、10時間以上煮込んだトロトロの牛肉は絶品です。
住所 : 長崎県佐世保市吉福町172-1
マップ: Googleマップ
アクセス :JR佐世保線三河内駅 徒歩24分
電話番号 : 0956-30-7040
定休日 : 月曜日
営業時間 : 11:00~14:30/17:00~21:30
予算 : 2,000〜3,000円
予約サイト・口コミ・クーポン : 食べログ
こちらも佐世保市のB級グルメとして、全国的に高い知名度を誇ります。
ただ、「一般的なハンバーガーとどこが違うの?」と思われる方も多いと思います。
佐世保バーガーの認定基準によれば
これだけの条件を満たせば、佐世保バーガーと認められます。
とても曖昧な分、提供するお店によって全く違うハンバーガーが出てくることもあります。
全体的に通常のハンバーガーよりビッグサイズで提供されているようです。
佐世保バーガーの起源は、レモンステーキと同様に海軍(主に米軍)と深い関係にあります。
佐世保駐屯の米海軍基地からレシピが伝わり、最初は米軍関係者向けに販売していたものが、やがて日本人に合うようにアレンジされたともいわれます。
しかし、最初に販売したのは、未だにどこのお店だかはっきりしません。
直接のきっかけは、1999年に開催された海上自衛隊の交流物産会のことです。
横須賀市で行われた物産会は、旧軍港4市(横須賀・佐世保・呉・舞鶴)が郷土料理を振る舞うという内容でした。
佐世保市からは市内のハンバーガー店が出店し、この味が非常に好評だったことが「まちおこし」のきっかけとなったようです。
バラエティに富んだ佐世保のB級グルメ・佐世保バーガー。
佐世保を訪れたら、ぜひ頬張ってみましょう。
このお店を経営しているのは、長崎和牛販売指定店の「肉の相川」。
上質な長崎和牛(A5ランク)を100%使用した、とびきり贅沢なハンバーガーを楽しむことができます。
材料はすべて当日仕込み。
バンズは毎日焼きたてを使用し、トマトやレタスも朝獲れの新鮮なものです。
ベーコンや秘伝のソースもすべて自家製を使っています。
ハンバーガーとしては割高かもしれませんが、佐世保に行った思い出にぜひ味わいたいものです。
住所 : 長崎県佐世保市有福町297-20
マップ: Googleマップ
アクセス : 西九州自動車道佐世保大塔ICより約3分
電話番号 : 0120-58-4029
定休日 : 元旦
営業時間 :
【月〜金】10:00~18:30
【土・日】9:00〜18:30
予算 : 2,000〜3,000円
公式URL : バーガーショップあいかわ
長崎のお土産として圧倒的な人気を誇るカステラ。
もらっても嬉しい一品です。
甘いしっとりとした食感がクセになるカステラは、400年以上昔の戦国時代に日本に伝わりました。
カステラとは「カスティリャ」のポルトガル表記で、スペイン中央部、首都マドリードがある地域を指します。
この地域にかつてカスティリャ王国が栄え、この国にカステラの原型となるお菓子があったといわれています。
カステラは隣国ポルトガルに伝わり、ポルトガルの宣教師とともに日本へ渡ってきました。
安土桃山時代には、九州北部を中心に国内でも製造されていたそうです。
カステラは、鶏卵と砂糖(ザラメ糖・上白棟糖)、小麦粉、水あめだけを材料してつくられています。
とてもシンプルな製法にもかかわらず、しっとりとした食感と甘さは、時代を超えて多くの人を魅了してきました。
特に長崎のカステラは、底についているザラメのサクサクした甘みが特徴です。
長崎には江戸時代創業の老舗をはじめ、絶品のカステラが味わえる名店がたくさんあります。
お気に入りのフレーバーが必ず見つかるはずです。
※合わせて読みたい: 長崎の人気カステラ5選!長崎出身者がおすすめする食べるべき本場のカステラは?
カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂~♪
踊りながら、クマが歌うCMをご覧になった方も多いかもしれません。
このCMで一世を風靡した文明堂は、長崎の老舗菓子店です。
創業は明治33年(1900年)なので、120年以上の歴史があります。
しかし、長崎の老舗店は寛永元年(1624年)創業の福砂屋をはじめ、江戸時代から営業しているお店が多いため、まだ新しい方かもしれません。
文明堂のカステラは、卵や小麦粉など厳選した素材と、こだわりのザラメを使用した芸術的な逸品。
烏骨鶏卵を100%使用した超高級品から手頃な価格帯の商品まで多数揃っています。
長崎のお土産にぜひ買っておきたいですね。
住所 : 長崎県長崎市江戸町1-1
マップ: Googleマップ
電話番号 : 095-824-0002
営業時間 : 9:00~19:00
公式URL : 文明堂総本店
ミルクセーキとは、牛乳に卵や砂糖、バニラエッセンスなどを加えて作る甘い飲料を指します。
英語では「milk shake」と表記し、アメリカやフランスではポピュラーな飲み物のひとつです。
清涼飲料水でもミルクセーキの商品が販売されているので、飲んだ経験のある人も多いのではないでしょうか。
また、マクドナルドなどファーストフード店で提供されている「シェイク」も、ミルクセーキと同じような商品です。
当然のことながらミルクセーキは飲料に分類されるわけなのですが、長崎では違います。
長崎でミルクセーキといえば「食べ物」です。
具体的には、スプーンですくって食べるかき氷のようなイメージで、練乳に卵、砂糖、かき氷を加えて作られます。
この長崎風ミルクセーキのはじまりは、大正末期から昭和のはじめの頃のことです。
坂が多い長崎では、真夏の猛暑時の移動はつらい…毎日汗をかいて歩いている人を見た喫茶店の店主が、少しでも助けになればと考案したといわれます。
元になったのは、イギリス発祥のカクテル・「エッグノッグ」だそうです。
シャキシャキでひんやりとした食感はたちまち大人気となり、今や長崎を代表するスウィーツとして一年中食べることができます。
長崎風ミルクセーキを世に送り出したお店こそ、大正14年創業の喫茶店・「ツル茶ん」です。
このお店は九州最古の喫茶店ともいわれ、トルコライスを考案したのもこちらのお店との説もあります。
店内は大正レトロを感じさせる佇まいで、落ち着いた雰囲気で食事が楽しめます。
伝統あるミルクセーキは、スッキリとした甘みが特徴の逸品。
清涼感が身体いっぱいに広がり、長い時を経て愛される理由がわかります。
住所 : 長崎県長崎市油屋町2−47
マップ: Googleマップ
アクセス : 長崎路面電車「思案橋」電停から徒歩1分
電話番号 : 095-824-2679
定休日 : 元旦
営業時間 : 10:00~21:00
予算 : 1,000〜2,000円
予約サイト・口コミ・クーポン : 食べログ
長崎にはもうひとつ、名物「氷菓」が存在します。
その名も「ちりんちりんあいす」。
長崎県内の観光地で移動販売している光景を目にします。
注文すると、アイスをバラの花が咲いたように盛り付けてもらえることから、観光客だけでなく地元の人にも大人気です。
通常のアイスクリームと比べると、とてもさっぱりとした味覚。
しかも低カロリーとあってはダイエット中の女性にも好評判!
フレーバーも長崎特産のフルーツを使用するなど、地元愛に密着しています。
ちりんちりんあいすの名前は、このアイスが登場した昭和30年代、売り子がちりんちりんとベルを鳴らして移動販売していたことに由来します。
屋台のある場所によって異なるフレーバーを楽しめるので、いろいろ食べ歩きしてみるのも楽しいでしょう。
ちりんちりんあいすを世に送り出した元祖であり、今もなお製造・販売はこのお店が独占的に担っています。
なにしろ「ちりんちりんあいす」の名前は、前田冷菓の登録商標となっているのです。
昭和35年の創業当時からの味を守り続け、今も県内各地の観光地で移動販売を行っています。
伝統のプレーン味だけでなく、長崎特産の果実・「ゆうこう」や「はやか」、そのぎ茶、カステラ味や出島限定のチョコ味とラインナップも豊富。
遠隔地向けの地方発送も行っています。
住所 : 長崎県内の各観光スポット
マップ: Googleマップ
電話番号 : 095-800-8118(問い合わせ)
営業期間 :3月〜11月
予算 :200~300円
公式URL : 前田冷菓
2019年、NHK長崎放送局制作のドラマ『かんざらしに恋して』が放送されました。
貫地谷 しほりさん扮する主役が、島原にあるかんざらしの名店を復活させるため奮闘する…そんなあらすじでした。
このドラマに登場する「かんざらし」とは、島原市に伝わる特産の和菓子のことです。
かんざらし(寒ざらし)は、小さく丸めた白玉だんごを湧水で冷やし、はちみつや砂糖を加えたシロップをかけて味わいます。
上品な甘さとのど越しのよさが特徴で、特に暑い夏の時期に美味しいです。
主に夏に食べるスイーツなのに「寒ざらし」といわれる理由は、原料となる白玉粉を大寒の日に水に晒したからだといわれています。
島原の名水に育まれたかんざらし、島原を訪れた際にはぜひ味わってみましょう。
美味しいかんざらしは、美味しい水があるからこそ作れるものです。
島原市内には60か所近い湧水があり、うち最も名水として知られているのが「浜の川湧水」だといわれています。
この名水・浜の川湧水の目の前にある名店が「銀水」です。
大正4年に創業した銀水は、長い間かんざらしの美味しいお店として、地元だけでなく観光客にも評判のお店でした。
しかしながら、平成10年(1998年)に店主が亡くなったことにより、閉店を余儀なくされてしまいます。
この名店の味を復活したいという人の願いが叶い、18年後の平成28年(2016年)に再オープンした経緯があります。
お店を再開させた地域おこし協力隊員の活躍は、先ほどご紹介した『かんざらしに恋して』のモデルになりました。
残されたレシピもなく、大変な苦労のすえ復活を遂げた名店のかんざらし、一度味わってみたいものですね。
名称 : 浜の川湧水観光交流館「銀水」
住所 : 長崎県島原市白土桃山二丁目1093
マップ: Googleマップ
アクセス : 島原鉄道 ・ 南島原駅より 徒歩5分
電話番号 : 0957-63-4610
営業時間 : 10:00~17:00
予算 : 〜1,000円
島原半島南部、南島原市の特産品が「島原手延べそうめん」です。
手延べそうめんの生産地は全国津々浦々に存在しますが、そのうち30%のシェアを誇るトップブランドとなっています。
良質な小麦粉を原料に、12工程と30時間以上という大変な手間暇をかけて作られるそうめんは、まさに芸術の逸品!
煮込んでも煮崩れしないほどのコシの強さと、のど越しのよさが特徴です。
このそうめんのルーツは諸説ありますが、一般的に知られているのが「小豆島伝来」説です。
1637年に発生した島原の乱で荒廃した当地に、小豆島から移住してきた人々が製法を持ち込んだといわれています。
また、鎖国後に来日した中国人僧侶が、本国から製法を伝えたとの説もあります。
いずれにしても400年近くに渡って、その独自の製法は受け継がれてきました。
そうめんは夏の暑い時期に食べたくなるものですが、冬に食べるそうめんもまた格別。
この地域での冬の味覚・「地獄炊きそうめん」は、アツアツに茹でた麺をそのまま汁につけて食べる豪快なものです。
そうめんの一番贅沢な食べ方といったら、夏の風物詩・そうめん流しですね。
島原市北部・杉谷地区にある「本村商店」は、市内で唯一そうめん流しが楽しめるお店です。
使用するそうめんは特産の島原手延べそうめん。
そうめんを流す水は、雲仙山系・宇土水源の湧水~地下70mから汲出した冷たくて美味しい水です。
屋外に設置された席からの眺望も抜群。
ツツジが咲く庭園や、ニジマスが気持ちよさそうに泳ぐ池を眺めながらの食事は格別…心の底からリフレッシュします。
毎年4月下旬から9月下旬までの限定営業となりますので、この時期は島原で極上のそうめん流しを満喫してみましょう。
住所 : 長崎県島原市中尾町1710-1
マップ: Googleマップ
アクセス : 島原鉄道・三会駅より徒歩20分
電話番号 : 0957-62-3448
営業時間 :
4月下旬~9月下旬のみ
10:00~21:00
予算 :そうめん一人前(2束・500円)
長崎港から西に100km、東シナ海上に位置する五島列島は、大小140あまりの島々からなる離島です。
豊かな自然と、遣唐使やキリシタン信仰などの歴史的遺構に恵まれた、県内でも有数の観光地となっています。
この五島列島北部・上五島に長年伝えられてきた特産グルメが、「五島うどん」です。
今では日本三大うどんのひとつに数えられるほど知名度がアップしましたが、かつては知る人ぞ知る「幻のうどん」でした。
五島うどんのルーツは諸説ありますが、「遣唐使伝来説」が最も知られています。
奈良・平安の昔、五島列島は日本と大陸を結ぶ遣唐使の寄港地として栄えていました。
そのため、中国から製法が伝わり、五島の風土が麺づくりに適していたこともあって、島民の保存食として定着したと考えられています。
しかしながら、生産工程が長くて手間がかかるため、生産量が限定され、なかなかお目にかかれないうどんだったようです。
五島うどんはコシが強い細麺で、のど越しのよい食感が魅力的です。
長い製造工程を経て熟成され、麺どうしが付着しないよう五島特産の「椿油」を加えます。
うどんの出汁には近海で獲れるアゴ(トビウオ)を使用し、奥行きの深い絶品の味を演出しています。
このお店は五島うどん製造所・「ますだ製麺」の直営店です。
その特色を活かした、本格的な五島うどんを気軽に楽しむことができます。
出汁は五島の特産・アゴダシ、作りたての半生麺との相性もバッチリです。
グルメ番組『TVチャンピオン』で準優勝した実績があり、地元でも高い評価を受けています。
メニュ―も豊富にあり、プラス400円で定食(ご飯・おかず2品・小鉢)にすることも可能です。
住所 : 長崎県南松浦郡新上五島町七目郷56-1
マップ: Googleマップ
アクセス : 鯛ノ浦港から車で10分
電話番号 : 0959-42-0650
定休日 : 正月
営業時間 :
【月〜金】10:00〜14:30
【土・日】10:00〜15:00/17:00〜20:00
予算 : 〜1,000円
公式URL : ますだ製麺
九十九島(つくもじま)は、佐世保港から北に25kmに渡り島々が点在する海域を指し、島の密度は日本一といわれています。
九十九とは数がたくさんあるという意味で、実際の島数は99ではなく208の島があります。
リアス式海岸が特徴の風光明媚なエリアで、クルージングや無人島上陸などバラエティに富んだアクティビティが楽しめます。
この九十九島を代表する味覚が、この海域で獲れる「九十九牡蠣」です。
九十九牡蠣は通常の牡蠣に比べて小ぶりですが、殻いっぱいに身が詰まった濃厚な味が魅力的です。
美味しさの秘訣は、リアス式の海岸線に迫った山々から、大地の養分が豊富に流れ込むからだといわれています。
シーズン中はカキ小屋が並び、この味覚を存分に満喫することができます。
一般的な知名度は低いかもしれませんが、東京の高級料理店でも提供されるなど高品質で知られています。
マガキは冬の味覚となりますが、夏の時期には大ぶりなイワガキが旬となります。
一年中楽しめる九十九島の牡蠣、カキが好きな人にはたまりません。
九十九島の海に設置されたイカダの上にある、「海上カキ小屋」のお店です。
国内屈指の美しさを誇る海に囲まれながら、絶品のカキを楽しむことができます。
最高のロケーションだけでなく、獲れたて新鮮なカキを満喫できるとあって、休日には行列ができるほどの人気店です。
カキといえば「当たる」のが怖い海産物ですが、このお店では心配ご無用。
UV殺菌など徹底的な品質管理を行っており、有害な菌をほぼ完全になくした状態で食べられるから安全です。
住所 : 長崎県佐世保市船越町944
マップ: Googleマップ
アクセス : JR佐世保駅より徒歩30分
電話番号 : 0956-28-0602
定休日 :不定休
営業時間 : 10:00~17:00
予算 : 2,000〜3,000円
公式URL : マルモ水産
日本本土より朝鮮半島に近い距離にある国境の島・対馬。
古来より中国大陸や朝鮮との交易の要衝として発展してきました。
また、ツシマヤマネコのように固有の生態系を残す自然豊かな島でもあります。
対馬には特色あるユニークなグルメが多数存在しますが、ぜひとも味わっていただきたい一品が「対州黄金あなご」です。
対州黄金あなごとは、対馬西沖の韓国との国境に近い海域で獲れるあなごのことです。
胴が太く脂がのった身が特徴で、同じ対馬でも東沖で獲れるあなごとは一線を画します。
脂がのっているのは、良質なエビやイカ、深海イワシを餌にしているからだといわれ、水深150~200m、水温約6℃の海域に生息している個体は特に美味しいそうです。
白焼きやカツ、鍋の具材のほか、新鮮なものは活造りの刺身として食することができます。
ミシュランガイドにも掲載されている、対州黄金あなご専門店です。
刺身やせいろ蒸し、白蒸しのほか、天ぷらやパスタなど、あらゆるあなご料理を満喫できます。
このお店の刺身は、平成27年に農林水産大臣賞を受賞した品だけが獲得できる「天皇杯」を受賞した逸品です。
住所 : 長崎県対馬市豊玉町仁位2091-3
マップ: Googleマップ
アクセス : 対馬空港より車で35分
電話番号 : 0920-58-2000
定休日 : 月〜木
営業時間 :11:30~14:00
予算 :4,000〜5,000円
公式URL : あなご亭
初夏の味覚・びわは、長崎の特産品で、その生産量は全国シェアの43%と日本一を誇ります。
中国南部が原産であり、奈良時代の正倉院の記録にはびわに関する記載が記されています。
本格的に栽培されたのは江戸時代後期、茂木地区の農民が、出島で中国人からもらい受けた種を植えたことがはじまりです。
この品種が現在でも栽培されている「茂木」で、ほかにも「長崎甘香」や「涼風」などの品種がつくられています。
温暖な気候を活かした露地栽培が中心ですが、最近ではハウス栽培も浸透し、2月から6月までが旬の時期となります。
色つやがよく、全体的に産毛が多い果実がおいしいといわれています。
みずみずしく爽やかな味わいが特徴です。
甘くて食べ応えのあるびわですが、旬の時期が短いことが難点です。
その点ゼリーなら、食べたいときに好きなだけ食べられるのが嬉しいですね。
こちらの商品は、ゼリーのなかに大粒の茂木びわがまるごと入っている贅沢な一品。
ゼリーは四国の和三盆と純粋はちみつを使用し、琥珀の金箔がちりばめてあるこだわりです。
キレとコクのある独特の甘味で、清涼感のある後味がやみつきになります。
価格: 1個324円(税込)
卓袱料理とは、長崎発祥の宴会料理のことで、円卓を囲み、大皿に盛られた料理を各々が自由に取り分け食べる形式のコース料理です。
イメージ的には中国料理のコースに似ていますが、提供される料理は和食、中華、西洋料理とバラエティに富んでいます。
結婚式などハレの舞台に提供されることが多いです。
この料理の起源は、鎖国体制化の江戸時代に遡ります。
当時の長崎に住んでいた中国人と日本人が交流のため、互いの料理を同じ器に盛って取り分けたことがはじまりとされています。
やがてポルトガルやオランダの料理が加わり、現在のミックス献立の下地ができたと考えられます。
お鰭と呼ばれる吸い物からはじまり、冷菜の小皿、温かい中皿、盛合せの大皿、デザートと続きます。
さまざまな料理を楽しめる卓袱ですが、敷居が高いイメージは否定できません。
しかしながら、ランチタイムには少しリーズナブルな価格で楽しめるお店もあるので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
バラエティに富んだ卓袱料理を、比較的リーズナブルな価格で体験できるお店です。
長崎産の野菜や魚をふんだんに使用し、質の高い料理を提供しています。
卓袱料理は大勢で食べるイメージがありますが、おひとりさまや子供でも楽しめるメニューがあるのも嬉しいところです。
ちょっぴり奮発して、豪華な長崎のグルメをたのしみたいものですね。
住所 : 長崎県長崎市鍛冶屋町6-50
マップ: Googleマップ
アクセス : 長崎市電・思案橋電停より徒歩3分
電話番号 : 095-826-8321
営業時間 : 11:00~21:30
予算 : 6,000〜8,000円
予約サイト・口コミ・クーポン : 食べログ 一休.comレストラン
長崎は絶品グルメの宝庫!
全国的に知られたものから、地元の人しか知らないローカルなものまで豊富に存在します。
長崎の風土や歴史に深く根付いたご当地グルメ、長崎に行ったらぜひ味わってみてくださいね。
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最終更新日 : 2024/05/14
公開日 : 2020/02/28