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およそ15世紀から16世紀にかけて、ポルトガルから伝来されたといわれている「カステラ」。
当時は「カステラ」ではなく、ポルトガル語で「カスティーリャ」や「カステイラ」と呼ばれていたそうです。
鎖国をしていた長崎は、日本初の海外貿易港として知られており、当時貿易や布教をしていたポルトガル人によって伝えられたと言われています。
ふんわりしていながらも、口に入れるとしっとりした質感と、口の中でじんわり広がる卵の甘さは昔から人気です。
材料には水あめを使っていたり、種類によってはチョコレートや抹茶、黒糖やチーズなど味の幅が広いのも特徴の一つ。
最近では味付けや見た目、作り方の変種も多く、じっくり蒸されてできた「蒸しカステラ」や、人形の形をあしらった「人形焼カステラ」、丸く筒状になった「ロールカステラ」など様々です。
昔から受け継がれているカステラの伝統的な作り方を残しながら、時代に沿った革新的な要素も柔軟に取り入れられている、そんなグルメと言えるでしょう。
カステラメーカーは、昔からあるブランドが目立ちます。
そうとはいえ、古さを感じさせない味は、一度食べると必ずお土産に買いたくなるほどです。
ここからは、地元・長崎県人も食べたくなるおすすめの人気カステラメーカーを紹介していきます。
お土産やお中元など迷っている方必見です。
カステラメーカーの中で最も古くからあり、「カステラ本家」として知られている元祖の老舗ブランドが「福砂屋」です。
福砂屋カステラの最大の特徴は、なんといってもすべて「手作り」ということ。
16世紀にポルトガル人から直接製造方法を伝授してもらい、作り始めたのが「長崎カステラ」のはじめと言われています。
創業から現在まで手作業のみの製造方法で、添加物も一切使用していません。
また、原材料には「卵」「小麦粉」「水あめ」「ザラメ」「上白糖」のみを用いており、カステラ独特の膨らみを生む「ふくらし粉」や「生クリーム」は入れないのが主流です。
そのため、他のメーカーのカステラよりも賞味期限が圧倒的に短く、お土産としては向いていないかもしれません。
逆に言えば、それだけ安心して食べられるということでもあります。
その他、福砂屋カステラの魅力は、出来上がったカステラの底面に大きめの粒のザラメが入っていること。
ザラメ自体が配合されているのは、「長崎カステラ」なら一般的ですが、福砂屋のカステラはその粒が大きく食べ応え抜群です。
卵の甘さとはまた違う甘味を感じることができ、なおかつカリカリとした食感も楽しむことができます。
しっとり感はとても強く、口に入れれば自然と溶けてくるような感覚です。
これは、福砂屋独自処方「別立法」と呼ばれる作り方の一つで、卵の黄身と白身を分けて泡立て、その後組み合わせるという製法。
手間も時間もかかりますが、この製法だからこそ柔らかくしっとりとした食感を作り出せるのです。
最近では、バラマキ用土産として「フクサヤキューブ」が人気。
正方形の箱には小さいカステラが2切れ入っており、ちょっとしたお土産にも最適です。
使い捨てのプラスチックフォークも同封されているため、その場で食べられるのも嬉しいですよね。
季節によって変化するカラフルなパッケージも、地味だと思われがちなカステラとしては人気の理由の一つです。
住所:長崎県長崎市船大工町3‐1
マップ: Googleマップ
営業時間:8:30~20:00
定休日:なし
電話番号:095‐821‐2938
※福砂屋の関連記事: 長崎発の老舗!カステラ専門店「福砂屋」の魅力を紹介
知名度ナンバーワンの名店カステラ屋が「文明堂」です。
100年以上の歴史があり、都内にも実店舗やカフェがあるほどです。
「カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂~」、このフレーズをご存知の方は多いかもしれません。
文明堂のカステラを有名にさせたのは、このCMですよね。
知名度も高いことから、県外の方へのお土産にはおすすめです。
文明堂のカステラの特徴は、濃厚な味とさっぱりとした質感。
生地には国産のもち米だけを使用しており、南蛮卵との相性は抜群です。
福砂屋のカステラがしっとりしているのに比べて、文明堂のカステラは多少パサパサ感が強め。
水分量が少なく感じますが、軽快な味で万人受けすること間違いなしです。
文明堂はノーマルな味のカステラだけではなく、抹茶やチョコレートといった今時な味付けをしたカステラも人気。
ハチミツの独特な香りと濃厚さを引き出した「ハニーカステラ」やサッパリ風味の「夏みかんカステラ」、仏事に最適な「特撰五三カステラ」など、色々な味のカステラを楽しめるのは嬉しいポイントです。
ちょっとしたお土産から特別な人への贈り物として、幅広く活躍してくれます。
カステラの中でもランク別に購入することができ、一番高価なカステラ「希翔(きしょう)」は、烏骨鶏卵のみを使用しており、選ばれた職人だけが作れる最高峰のカステラです。
希少価値が高いので、とっておきのプレゼントにおすすめ。
その他にも、どら焼きの生地でカステラを巻いた「カステラ巻」は、これまでのカステラの概念を覆す一品です。
あっと驚くような商品に出会えるのも、文明堂の魅力の一つと言えるでしょう。
住所:長崎県長崎市江戸町1‐1
マップ: Googleマップ
営業時間:8:30~19:30
定休日:なし
電話番号:095‐824‐0002
老舗カステラブランドの一つ「松翁軒(しょうおうけん)」。
店舗があるのは長崎県と福岡県のみで、長崎県民から愛されているメーカーなんです。
県外に行くと知名度が一気に下がりますが、長崎ならではのお土産としてはおすすめ。
松翁軒のカステラの最大の特徴は、なんといっても「五三焼カステラ」。
五三焼カステラとは、カステラ内に配合されている卵の比率を、「黄身を5、卵白を3」で混ぜ合わせたものです。
黄身が多く入っていることから、生地はとてもしっとりで、とにかく濃厚な味わいが特徴。
お土産としてもおすすめで、濃い味はどの地方の方でも満足度は高めです。
松翁軒のカステラにも一般的な長崎カステラ同様、底にザラメがあるものの、その量はかなり少なく感じます。
始めからザラメをカステラの下に敷くのではなく、ザラメを使って焼き上げた際に、自然と沈んでいくものなんだそう。
カステラ内の甘味が均一で、繊細なザラメは時間が経つと溶けていってしまうので、食感を楽しみたい方は早めに食べるのがおすすめです。
カステラはポルトガルから伝わったお菓子ですが、最初に日本風に仕上げたのも松翁軒だと言われています。
また、チョコレートを用いたカステラを作ったのも松翁軒が最初で、常に新しさを追求してきました。
1990年にはパリの博覧会で賞を受賞し、名前を全国に広めています。
現在ある「長崎カステラ」の原点ともいえるのが、松翁軒といっても過言ではありません。
昔のパッケージをそのまま引き継いだ「カスティラ」は、レトロで可愛らしく定番品です。
年上の方へのプレゼントや、長崎っぽさを出したお土産が良い方などには特におすすめできます。
住所:長崎県長崎市魚の町3‐19
マップ: Googleマップ
営業時間:9:00~20:00
定休日:なし
電話番号:095‐822‐0410
カステラの新しい歴史を作りだしているのが「和泉屋」です。
長崎カステラメーカーの中では比較的歴史が浅く、県外での知名度は低めなよう。
和泉屋の最大の特徴は、カステラはもちろんですが、数々のアレンジ商品を発売していることです。
「カステララスク」や「長崎しよこらあと」などは、長崎ではあまりに有名なスイーツです。
お土産やプレゼントとして、ちょっとひねりを出したい方にはおすすめのメーカーと言えます。
和泉屋のカステラで使用している卵は、長崎県雲仙市に自社で養鶏場を契約しているため、いつでも鮮度の高い専用の卵を使うことができるんです。
また、その中でも鶏にあげるエサの量や配合などを、計算しつくして育てているのだそう。
その他、和泉屋のカステラの独特の甘みは、混じりけのない「純粋蜂蜜」「高級水あめ」「ザラメ」「上白糖」で織りなされています。
単純な甘みではなく、深みがあり、飽きがこない味を再現できているのです。
技術にも力を入れており、カステラは素材も作り方もシンプルだからこそ、熟練の職人の技を活かして作られています。
カステラでも、いくつもの味が同時に楽しめる「綺麗菓」などは、味だけではなく目でも楽しめるスイーツです。
また、和泉屋のカステラには、「創作カステラ」と呼ばれるものがあります。
「創作カステラ」とは、カステラを桐箱に入れたものです。
その桐箱には名前や日付が彫れるので、出産や結婚祝い、記念品やちょっとした挨拶としても活躍してくれます。
長崎ならではのお祝いは、県外の方でも喜ばれることでしょう。
住所:長崎県長崎市万屋町4‐16
マップ: Googleマップ
営業時間:9:30~19:30
定休日:1月1日
電話番号:095‐820‐0080
長崎市から一町外れた「長崎市琴海町」にある老舗カステラ屋が「琴海堂」です。
長崎人でも知る人ぞ知る名店で、知っている方はカステラ通と言えるでしょう。
多少古びた建物は歴史を感じられるものの、カステラのレシピは時代の流れに沿って新しく変えていっているのだそう。
美味しさの秘密は、昔ながらの職人による手焼きだからです。
毎日の生産量は大手メーカーに比べてとても少なく、県外にあまり出荷できないため、長崎県内でも希少と言われています。
他にもカステラの原材料として、国内でも上質な砂糖といわれる「極上和三盆糖」や、長崎県産の「太陽卵」を使用するなどまろやかな食感になる工夫が施されています。
「琴海堂」のカステラは、見た目も味も大手メーカーに引けを取らないほどしっかりしており、焼き上げたばかりの「琴海堂カステラ」は、ふっくらとボリューム感がありまるでケーキのような仕上がりです。
おすすめの食べ方は、購入後3日間ほど未開封の状態で日数を置くこと。
カステラ自体は少ししんなりなり、生地に凹みが見られるようになるため見た目の劣化は感じられます。
そうとはいえ、味や質感は上がり、カステラっぽさが増加するんです。
程よく生地が圧縮され、風味や味わいも濃くなりまさに食べごろ。
最高の素材を使い、昔ながらの手作業でできたカステラは、一度は食べてみてほしいです。
住所: 長崎県長崎市西海町1557‐3
マップ: Googleマップ
営業時間:9:00~17:00
定休日:なし
電話番号:095‐884‐2303
カステラスイーツには、カステラから派生させたアレンジ商品も数多く販売されています。
ここからは、長崎に行ったときにはぜひ買ってみてほしいおすすめのアレンジ商品をご紹介します。
カステラをキンキンに冷やした新定番スイーツ「長崎ブリュレカステラ」。
その名の通り、カステラ味のブリュレになっており、しっとりとしたカステラのスポンジ生地に卵の味がしっかりついたチーズクリーム、濃厚なキャラメルソースは、一度食べると病みつきになります。
半解凍状態で食べると、ブリュレのザクザク感とザラメのザクザク感の両方が味わえ、食感でも楽しめる1品です。
キャラメルソース、ブリュレも比較的甘さ控えめなので、大人向けのスイーツと言えるでしょう。
口どけ滑らかな質感やふわんりスポンジ、層の一番下にあるザラメがしっかりとカステラらしさを残しており、長崎土産にはもちろん、普段のスイーツとしてもおすすめです。
価格:1,080円(税込)
長崎県内のお土産屋さんやアンテナショップでよく見かけるのが、カステラをこんがり焼き上げた「カステラ焼き」とカステラをパイで包んで焼いた「カステラパイ」です。
カステラ焼きは、通称ベビーカステラとも言われています。
長崎ではお祭りのときに、出店として数多くのベビーカステラ屋さんが軒を連ねるほど老若男女問わず人気です。
また、カステラに一工夫加えたカステラパイは、厚手のパイに固めのカステラを入れた一口サイズのカステラ。
一口サイズながらも食べ応え抜群で、カステラというよりはもはやケーキといったところです。
パッケージやパイに刻印されているデザインは、長崎らしさが出ているものが多いので、お土産としてももってこいですよ。
価格:1,080円(税込)
内容量:18個
価格:650円(税込)
内容量:9個
しっとりとした生地と卵がふんだんに使われたスイーツが「長崎カステラバウム」です。
異国情緒漂う長崎ならではのスイーツで、一般的なバウムクーヘンよりもしっとりとした質感と、卵はしっかりなのに甘すぎない味わいが、カステラに匹敵するほど人気となっています。
生地内に溶け込まれたカラメルシロップがほろ苦さを演出し、大人や甘いものが苦手な方でも美味しく食べることができます。
バウムの上にはカステラ同様ザラメがトッピングされており、長崎感もしっかり感じることができるのは魅力的です。
価格:1,404円(税込)
内容量:1個
近年、軍艦島や教会群、ハウステンボスなどで注目を集めている長崎県。
観光スポットもおすすめですが、忘れてほしくないのが長崎グルメです。
そんな長崎グルメを代表するのが「長崎カステラ」。
ふんわりとしたスポンジと濃厚な卵の味は、本場長崎でしか食べられません。
また、メーカーによってもカステラの種類は異なります。
お土産なのかプレゼントなのか、食べる人によって買い分けると良いでしょう。
長崎を訪れたらぜひ「長崎カステラ」を堪能してみてくださいね。
最終更新日 : 2022/04/11
公開日 : 2019/04/15